有料のCMSおすすめ7選|無料との違いと失敗しないポイントとは
CMS(コンテンツマネジメントシステム)とは、HTMLやCSSの専門的知識がなくてもWebサイトの制作やコンテンツの管理・更新ができるツールです。導入することで、サイト管理の手間の軽減、運用面での分業を可能にするなど、さまざまなメリットがあります。
便利なツールですが、多種多様なCMSが存在し、どれを選んでいいのか悩んでいませんか?この記事では、有料・無料それぞれおすすめのCMSと、選び方のポイントを紹介します。
【関連資料】17社のCMSを徹底比較!BtoB企業向けの比較表もダウンロードいただけます
→BtoB企業向け!CMS比較ガイド
目次[非表示]
- 1.CMSの種類|導入前に知っておきたい3つのタイプ
- 1.1.1.オープンソース型
- 1.2.2.パッケージ型
- 1.3.3.クラウド型
- 2.おすすめの有料CMS7選
- 2.1.ferret One
- 2.2.Movable Type
- 2.3.Blue Monkey
- 2.4.Sharewith
- 2.5.RCMS
- 2.6.NOREN
- 2.7.HeartCore
- 3.おすすめの無料CMS5選
- 4.失敗しないCMS選びのポイント
- 4.1.①目的に適しているか
- 4.1.1.制作するWebサイトの種類
- 4.1.2.必要な機能は揃っているか
- 4.1.3.サイトの規模
- 4.2.②使いやすさ
- 4.3.③サポート体制
- 4.4.④セキュリティ
- 4.5.⑤デザイン性
- 4.6.⑥費用
- 5.有料・無料どちらがいい?各CMSのメリット・デメリットとは
- 6.CMSのシェア|日本で支持されているCMSはどれ?
- 7.自社にあったCMSを選ぼう
CMSの種類|導入前に知っておきたい3つのタイプ
CMSは以下3つの種類に分けられます。
1.オープンソース型
オープンソース型とは、ソースコードを一般公開しているCMSです。自由にカスタマイズでき、ほとんどが無料で使えます。
利用者が多いため、検索すれば知りたい情報が手に入りますが、ハッカーに狙われやすく、不正アクセスなどセキュリティ面で不安があります。
最も有名なWordPressはオープンソース型の代表です。
2.パッケージ型
パッケージ型は、企業が開発したCMSを購入し、自社サーバーにインストールして利用します。コストが発生し、導入に知識が必要となりますが、企業での利用を想定した機能が充実しています。
3.クラウド型
クラウド型は、インターネットを経由して利用するCMSです。サーバーやソフトウェアの準備が不要で、パッケージ型に比べ安く導入できます。
開発企業がツールのアップデートを行うので、最新の状態で利用できるのもメリットです。
おすすめの有料CMS7選
それでは、有料のCMSの中で特におすすめのものを7種類ご紹介します。
ferret One
ferret OneはBtoBマーケティングに強いCMSです。アクセス解析、SEOへの対策、メール配信、顧客管理などマーケティングに役立つ機能が豊富に揃っています。
それぞれの企業に合わせてマーケティング施策を支援する「伴走サポート」が特徴です。直感的な操作で初めての人でも簡単にWebサイトの制作・更新が可能。LPの複製も容易なので、キーワードやターゲット別に分けて作成できます。
Salesforce、Sansan、kintone、Pardot、SATORIなどのSFA/CRMツールやMAツールと連携できます。
【費用】
初期費用:10万円
月額利用料:10万円〜 ※プランにより異なる
【公式サイト】
https://ferret-one.com/
Movable Type
Movable Typeは小規模サイトから大企業や官公庁などのサイトにいたるまで、多数の導入実績がある国産CMSです。ブログを編集するためのツールとして開発されましたが、機能が拡張し、現在では幅広いWebサイトに利用されています。
静的にコンテンツを作成するため、表示スピードが速く、アクセスの多いサイトに向いています。
Movable Typeは運営会社により検証されたプラグインを提供しているため、安心して機能の拡張が可能です。
【費用】
Movable Type クラウド版:月額5,500円〜(税込)
Movable Type ソフトウェア版:99,000円(税込)
Movable Type 年間メンテナンス:33,000円(税込)※1年ごとに更新
Movable Type workflow pack:198000円(税込)
Movable Type staging pack:275000円(税込)
Movable Type premium:825000円(税込)
Movable Type advanced:1320000円(税込)
Movable Type Premium (Advanced Edition):1650000円(税込)
【公式サイト】
https://www.sixapart.jp/movabletype/
Blue Monkey
Blue Monkeyは中小企業の導入を想定したクラウド型の国産CMSです。ワークフロー機能、ユーザー管理機能、ログ管理機能など法人向けの機能が充実しています。
定期的なバージョンアップとメンテナンスでセキュリティ対策も万全。法人サイトでも安心して利用できることから、1,600社以上の導入実績があります。
使いやすさが売りでオフィスソフトを使っているような感覚でWebサイトの制作・更新ができます。電話・メールはもちろん、操作の講習を行うなど手厚いサポートも特徴です。
【費用】
CMS BlueMonkey S:月額30,000円(税抜)
CMS BlueMonkey SS:月額50,000円(税抜)
CMS BlueMonkey 専用スタンダード:月額70,000円(税抜)
CMS BlueMonkey ハイエンド:月額120,000円(税抜)
【公式サイト】
https://bluemonkey.jp/
Sharewith
Sharewithは国内上場企業での支持が高いクラウド型CMSです。コーポレートサイトに必要なCMS機能からセキュリティ・サポート機能までまとめて提供するので、カスタマイズせずに、そのままで十分に使えるのが特徴です。
わかりやすく誰でも使える共通プラットフォームで、マニュアルがなくても、ページの編集から公開が行えます。
【費用】
コンパクト:初期費用75万円〜 月額12万円〜
スタンダード:初期費用100万円~ 月額費用14万8千円~(非上場企業)
初期費用150万円~ 月額費用16万8千円~(上場企業)
レジリエンス:初期費用280万円~ 月額費用24万8千円~
【公式サイト】
https://www.share-with.info/jp/index.html
RCMS
RCMSは国内成長率No.1の進化し続けるCMSです。新しい技術へ対応したり、更新や編集作業をしやすくするなど、さまざまな機能が日々追加されています。
標準機能が250以上も備わっていることが最大の特徴です。他のCMSであればカスタマイズが必要な機能も標準装備されているため、コストを抑えてWebサイトの制作に取り組めます。
他にもコーポレートサイト、ECサイト、求人サイトなどあらゆるサイトに対応。金融機関サイトにも利用されるほどセキュリティに強く、個人情報を扱うようなサイトでも安心です。
【費用】
スタンダードプラン(クラウド型):初期費用44,000円(税込) 月額11,000円(税込)
仮想専用サーバプラン(クラウド型):初期費用88,000円(税込) 月額55,000円(税込)
※クラウド型月額料金にはサポート料金を含む
オンプレミス提供プラン(サーバインストール型):初期費用1,595,000円(税込)ソフトウェアサポート料275,000円(税込)/年
【公式サイト】
https://www.r-cms.jp/
NOREN
NORENは導入実績国内トップクラスで、保守継続率96%を誇る国産パッケージ型CMSです。コンテンツ管理の機能に力を入れており、シンプルで使いやすいため、誰でも簡単にコンテンツの登録や承認を行えます。導入した企業の87%がWebサイトの運用を、外注せずに自社のみで行っています。
NORENは「NORENサーバ」と「公開サーバ」を切り離して管理。安定してWebサイトを公開でき、セキュリティ面も安心です。
お客様満足度平均98%のサポートセンターの常設や、専任講師による3日間の研修などサポート体制も充実しています。
【費用】
低予算、少人数でスモールスタート:1,000万円〜
全員参加型のWebサイト運営を目指したCMS基盤構築:2,000万円〜
デジタルマーケティングの基盤構築と実現:5,000万円〜
【公式サイト】
https://noren.ashisuto.co.jp/
HeartCore
HeartCoreは導入実績750社以上のパッケージ型CMSです。ワードやエクセルを操作するようにWebサイトが制作でき、画像データの取り込みもコピー&ペーストの簡単操作で可能です。
HeartCoreには検索エンジンが搭載されており、サイト内の検索機能を充実させます。既存のサイトやコンテンツを、他社の数分の1の価格で一括取り込みできる機能があるので、すでにサイトを持っている企業に便利です。
170カ国の翻訳エンジンと連携しており、多言語サイトにも利用できます。他にもSNSとの連携も可能で、コミュニティサイト、会員制サイトにも向いています。
【費用】
要問い合わせ(公式サイト記載なし)
【公式サイト】
https://www.heartcore.co.jp/
おすすめの無料CMS5選
無料のCMSの中で、おすすめできるものを5種類紹介します。
WordPress
WordPressは人気のオープンソース型CMSで、世界で1番利用されています。豊富なテンプレートとプラグインが特徴で、自分たちに合わせたカスタマイズが可能です。
プラグインのインストールは管理画面から簡単に行えます。サイトに合わせて機能を追加することで、コーポレートサイト・ECサイト・ブログなど、さまざまなWebサイトに対応できます。
セキュリティ、SEOへの対策もプラグインを導入が必要です。ある程度の知識は必要ですが、自由度が高い分オリジナリティのあるサイトになります。
【公式サイト】
https://wordpress.com/ja/
Jimdo
Jimdoはドイツ発のCMSですが、(株)KDDIウェブコミュニケーションズが運営しており、日本語にも対応しています。
メールアドレスを入力して会員登録するだけで、すぐに利用可能。ドラッグ&ドロップの簡単操作とプレビュー画面の直接編集が特徴で、初心者でも簡単に作成できます。
テンプレート数は40種類と少なめですが、おしゃれなデザインが多く魅力的です。独自ドメインは有料プランでなければ利用できないので注意が必要です。
【公式サイト】
https://www.jimdo.com/jp/
Baser CMS
Baser CMSは国産のオープンソース型CMSです。Webサイトに必要な機能を標準で備えているので、すぐに制作にあたれます。
ページの編集や公開、タイトル変更などコンテンツの操作がプルダウンメニューからできます。サイトの全体像をツリー構造で把握するため、大規模なサイト制作も可能です。
カスタマイズ性が高く、知識を身につけなければ難しい部分もありますが、クリエイターの手助けがあれば簡単に運用できるようになります。
Webアプリケーション脆弱性検査サービスの「VAddy」が行う脆弱性検査をクリアしており、セキュリティも安心です。
【公式サイト】
https://basercms.net/
SOY CMS
SOY CMSは、企業サイトに必要な機能に絞った、シンプルで使いやすい国産CMSです。
本体に多数の機能が備わった高機能なCMSに比べ、SOY CMSは本体の機能が小さいことが特徴です。必要な機能はSOY Shop/Appで簡単に拡張できます。
目的に合わせて柔軟に対応できるため、小規模サイトから大規模サイト、行政機関のサイトなど、あらゆる種類のサイトへの導入実績があります。
開発元のサポートは有料でしか受けられないので注意しましょう。
【公式サイト】
https://www.soycms.net/
EC-CUBE
EC-CUBEは3万5千以上の導入実績があり、国内でシェアの高いCMSです。
ECサイトに強く、ポイント機能、定期購入機能、商品管理機能、会員管理機能など役立つ機能が多く揃っており、プラグインを追加してより使いやすくすることも可能です。
デザインも豊富で自社のイメージにあったECサイトが作れます。
【公式サイト】
https://www.ec-cube.net/
失敗しないCMS選びのポイント
CMSを選ぶ際に注目すべき6つのポイントを紹介します。
①目的に適しているか
利用するCMSが自社の目的にあっているかどうかは重要です。具体的には以下3点に注目してみてください。
制作するWebサイトの種類
制作するサイトによって必要な機能は異なります。サービスサイト、コーポレートサイト、ECサイト、メディアサイトなどサイトの種類に適したCMSを利用しましょう。
必要な機能は揃っているか
機能はプラグインで追加できますが、最初から必要な機能が備わっているCMSを選べばコスト削減にもつながります。後から機能を追加する予定があるならば、拡張性にも注目しましょう。
サイトの規模
ページ数やアクセス数の増加により、表示動作が遅くなってしまっては困ります。ユーザーのストレスにならないためにも、サイトの規模に適したCMS選びが大切です。CMSを選ぶ前に、自社が制作するWebサイトの目的を明確にしておきましょう。
②使いやすさ
CMSはサイト管理の手間を軽減する便利なツールですが、使いづらいと更新に時間がかかったりと、効率が悪くなってしまい逆効果です。
コンテンツの更新や編集には社内のさまざまな人が関わります。知識差を考慮して、管理画面がわかりやすく、操作が簡単なものがおすすめです。
使いやすさの点では、他のツールとの連携性も重要です。MAツール、SFA、グーグルアナリティクスなど、連携することでマーケティング活動が効率的にできます。
③サポート体制
導入や操作方法で不明なことがでてきた時に、すぐに解決できるサポート体制が整っているかがポイントです。
サポート体制も電話やメールの他にも、操作に関する講習会を行ってくれるCMSもあります。自社に必要な体制が整っているCMSを選びましょう。
オープンソース型はWebマニュアルを参考にするなど、基本的に自分たちで解決しなければなりません。また、海外製のCMSはサポートが外国語だったりするので、国産のCMSがおすすめです。
④セキュリティ
企業がWebサイトで扱う情報を考えると、セキュリティ対策は重要です。万が一情報が漏洩するようなことがあれば、企業の信頼問題に関わります。
オンプレミス型は自分たちでセキュリティ対策を行う必要があり、有料のCMSは情報提供会社がサーバーの監視やセキュリティのアップデートなど対策を行ってくれます。
⑤デザイン性
デザイン性を求めるならば、テンプレート数が多く、自由にカスタマイズできるCMSがおすすめです。ブランディングを目的としたデザイン重視のWebサイトの場合は、自社の制作したいイメージに合うテンプレートがあるCMSを選びましょう。
⑥費用
導入費用、運用費用が企業の負担にならないCMSを選びましょう。費用は長期的な視点で考える必要があります。
クラウド型の方が安く導入はできますが、初期費用が高くても長く利用することを考えると、パッケージ型の方が結果的に安くなることもあるのです。オープンソース型でもサーバ費用がかかるCMSもあるので注意してください。
無駄な費用になってしまわないよう、無料トライアルなどで試しに利用してみると良いでしょう。
有料・無料どちらがいい?各CMSのメリット・デメリットとは
有料と無料のCMSだと、どちらを選ぶべきなのでしょうか。それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。
有料CMS
有料CMSの最大のメリットは高いセキュリティです。有料のCMSは企業での利用を想定しているものが多いため、セキュリティの水準が高く安心して利用できます。サポートも充実しており、トラブル対応のためのコストを省くことも可能です。
デメリットは費用がかかってしまうことです。パッケージ型、クラウド型どちらを導入するにしても、導入費用や運用費用、月額利用料などが必要です。
企業では個人情報などの重要な情報を扱うことが想定されます。コストはかかりますが、有料CMSの方がWebトラブルのリスクは低く、企業での利用に向いています。
無料CMS
無料CMSのメリットは基本的に無料で利用でき、自由度が高いことです。ある程度の知識は必要ですが、柔軟性が高く、自社の目的に合わせて機能やデザインを自由にカスタマイズできます。
デメリットはセキュリティの脆弱性で、ハッカーの攻撃対象になりやすいという問題があります。セキュリティの強化対策は自分たちで行わなければなりません。
無料CMSはセキュリティ対策の他にも、導入作業や保守管理も自分たちで行う必要があります。ある程度の知識がある人材が揃っていて、Webサイトの管理を自社で行えるような企業に向いています。
CMSのシェア|日本で支持されているCMSはどれ?
数多くあるCMSですが、日本ではどのCMSが人気なのかでしょうか。
株式会社DataSignが2020年に行った「上場企業CMS調査」によると、1位はオープンソース型CMSである「WordPress」でした。世界でもシェア率の高いWordPressは日本の上場企業でも圧倒的に支持されています。
次いで、2位に「Sharewith」、3位に「Movaple Type」と国産のCMSがならびます。
インターネットのセキュリティへの関心が高く、企業ではセキュリティ対策をしっかり行ってくれる国産CMSも注目されています。
参考:https://datasign.jp/blog/datasign-report-cms_202009/
自社にあったCMSを選ぼう
CMSはWebサイトを制作、運用していく上で非常に便利なツールです。
できるだけコストは抑えたいですが、無料のCMSはセキュリティに不安があります。有料CMSは企業サイトに役立つ機能も多く、セキュリティ対策やサポート体制が充実しているので、コストはかかりますが導入を検討してみてください。
ツールにもそれぞれ特徴があり、自社の制作目的に合ったCMSを選ぶことが重要です。CMSの特徴や選ぶポイントを参考に、最適なCMSを見つけてください。
▼CMS比較ガイドの無料ダウンロードはこちら
→BtoB企業向け!CMS比較ガイド